JROSG婦人科腫瘍委員会の活動報告

特定非営利活動法人
日本放射線腫瘍学研究機構 JROSG
会員各位

謹啓 皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
また、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
下記の通り、婦人科腫瘍委員会活動の進捗状況をご報告いたします。

【婦人科腫瘍委員】

委 員 長:大野達也(群馬大学)
副委員長:生島仁史(徳島大学)
委  員:安藤 謙(群馬県立がんセンター)、伊井憲子(伊勢赤十字病院)、牛島弘毅(埼玉県立がんセンター)、宇野 隆(千葉大学)、小此木範之(放射線医学総合研究所病院)、楮本智子(深谷赤十字病院)、加藤真吾(埼玉医科大学国際医療センター)、兼安祐子(福山医療センター)、五味弘道(聖マリアンナ医科大学)、戸板孝文(沖縄県立中部病院)、徳丸直郎(兵庫県立粒子線医療センター)、新部 譲(東邦大学医療センター大森病院)、西村哲夫(静岡県立静岡がんセンター)、野田真永(埼玉医科大学国際医療センター)、野中哲生(神奈川県立がんセンター)、播磨洋子(関西医科大学総合医療センター)、村上直也(国立がん研究センター中央病院)、吉田賢史(神戸大学)、若月 優(自治医科大学)、渡辺未歩(千葉大学)

■活動状況

  1. 多施設研究:
    1) 子宮頸癌の3次元画像誘導小線源治療におけるCTベースhigh risk CTVコンセンサス(若月、大野)
    CTベースhigh risk CTV定義については英文誌に発表しました。
    Ohno T, et al. J Radiat Res. 2017; 58:341-350.
    今後は、日本語版をJASTROニュースレターに掲載後、JASTRO-gram等を利用してパブリックコメントを集めたいと考えております。また、線量処方に関するコンセンサスの議論やMRIベースhigh risk CTVとの対比なども予定しています。
  2. 調査研究:
    1) 腟癌の放射線療法に関する多施設調査研究(生島)
    子宮頸癌と比較し遜色ない治療成績が確認されました。現在論文投稿中です。
    2) 子宮頸癌治療後のQOLに関する全国調査:放射線療法群と手術療法群の比較(兼安)
    子宮頸癌では、I-II期に対して手術と放射線治療が並列した治療オプションとなっており、本調査結果は患者の意思決定の支援にも役立つと思います。現在論文作成中です。
    3) 骨盤リンパ節転移を有する子宮頸癌術後放射線療法に関する多施設調査研究(徳丸)
    術後高リスク群に対する放射線治療成績であり、現在論文作成中です。化学療法単独の是非やIMRTの普及など、今後関心が高まるテーマです。
  3. 前向き試験:
    1) 子宮頸癌の放射線治療予後予測因子としてのバイオマーカー(ApoC-II)の再現性評価に関する多施設共同前向き試験:JROSG10-4(播磨)
    血清Apoc-IIがpelvic progression-free survivalに相関するとの解析結果が示されました。現在論文作成中です。
  4. 今後の活動:
    1) 外陰癌の放射線療法に関する多施設調査研究(生島)

その他、新たな調査研究や前向き試験について委員間で意見交換しています。

以上
 

こちらの報告内容は、JROSGホームページ内の部位別専門委員会のページでもご確認いただけます。
今後ともJROSGの活動へご指導、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

謹白