泌尿器腫瘍委員会 活動報告

特定非営利活動法人
日本放射線腫瘍学研究機構 JROSG
会員各位

謹啓 時下の候、皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申しあげます。
また、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
下記へ、泌尿器腫瘍委員会で取り組んでいる研究について報告いたします。

JROSG泌尿器腫瘍委員会 活動報告

委 員 長:中村和正(浜松医科大学)
副委員長:石川 仁(量研QST病院)
委  員:青木 学(東京慈恵会医科大学)、赤松妃呂子(山形大学)、秋元哲夫(国立がん研究センター東病院)、石山博條(北里大学)、江川亜希子(長崎大学病院)、刈谷真爾(高知大学)、河村英将(群馬大学)、熊野智康(岐阜大学)、小塚拓洋(虎の門病院)、小西憲太(浜松医科大学)、坂口雅州(日本大学医学部附属板橋病院)、清水伸一(北海道大学)、関野雄太(筑波大学)、高山賢二(天理よろづ相談所病院)、田中 修(朝日大学病院)、辻 比呂志(量研QST病院)、富田夏夫(名古屋市立大学)、幡野和男(東京ベイ先端医療・幕張クリニック)、平塚純一(川崎医科大学)、前林俊也(日本大学医学部附属板橋病院)、溝脇尚志(京都大学)、吉岡靖生(がん研究会有明病院)、萬 篤憲(東京医療センター)(敬称略)

  1. 1)膀胱小細胞癌、前立腺癌非腺癌症例の放射線治療の予後に関する調査研究 膀胱小細胞癌:症例集積を終了し、論文化を行った。 前立腺非腺癌:現在、調査についてのアンケートを実施中である。 Akamatsu H, et al. Organ-preserving approach via radiotherapy for small-cell carcinoma of the bladder: An analysis based on the Japanese Radiation Oncology Study Group (JROSG) survey. J Radiat Res. 2019; 60(4):509-516.
  2. 2)前立腺癌N1症例の放射線治療成績に関する調査研究 前立腺癌N1症例の放射線治療成績の調査研究を行った。ASTRO 2020にて発表を行った。
  3. 3)前立腺中リスク群に対する陽子線の多施設共同臨床試験 中リスク前立腺癌に対する陽子線の多施設試験を開始している。関連論文がCancersに採択された。 Murakami M, et al. Optimal androgen deprivation therapy combined with proton beam therapy or prostate cancer: Results from a multi-institutional study of the Japanese Radiation Oncology Study Group. Cancers 2020, 12(6), 1690
  4. 4)前立腺がんに対する強度変調放射線治療の多施設前向き登録 IMRTにて治療した前立腺癌症例についての前向き登録を開始し、2020年10月現在、1000例以上が登録されている。

    *3)、4)は、2019年4月よりAMED「局所限局性前立腺癌中リスク症例に対する陽子線治療の多施設共同臨床試験と局所限局性前立腺癌に対する強度変調放射線治療の多施設前向き観察研究」(研究代表者:筑波大学 櫻井英幸先生)の支援を得て実施している。

  5. 5)骨転移前立腺癌の治療方針のアンケート JROSG泌尿器腫瘍グループおよび基盤研究(B)「肺・肝以外の諸臓器における定位放射線治療の効果と安全性の評価」(研究代表者:大西洋先生)の発案で、JASTROの放射線治療専門医を対象として、骨転移前立腺癌の治療方針についてのアンケート調査を実施し、論文化を行った。 Nakamura K, et al: National survey of radiation oncologists’ practice patterns regarding hormone-naive prostate cancer with bone metastases. Jpn J Clin Oncol. 2020, 50(10): 1188-1194.
  6. 6)前立腺癌の超寡分割照射の実態調査/臨床試験 前立腺癌の超寡分割照射について、アンケート調査を行った。アンケート調査を元に、すでに実施している数施設で後向き調査を検討している。

以上です。今後ともJROSGの活動へご指導、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

謹白